農薬は飛散すると、人の健康、特に子どもや妊婦の方などに悪影響を及ぼすおそれがあります。個人や建物の管理者などで農薬を使用する可能性のある方は、農薬の飛散を原因とする健康被害が生じないよう、できるだけ農薬に頼らない管理を心がけましょう。また、農薬を散布せざるを得ない場合でも、必要最小限に留め、農薬の飛散防止に努めるなど、周辺の方に十分な配慮をしましょう。
農薬には、作物や樹木に発生する病害虫の防除を目的に散布するものの他に、ガーデニングや家庭菜園用のスプレー式殺虫剤や殺菌剤、芝生などの雑草対策で使用する除草剤なども含まれます。
農薬を散布する前に
- 観察や見回りなどを行い、病害虫や被害の早期発見に努めましょう。
- 農薬以外の物理的な防除(害虫の捕殺や被害を受けた場合の剪定、防虫網の設置など)を優先しましょう。
- 病害虫に強い作物や樹木、品種を選び、病害虫が発生しやすい樹種を植えないなど、栽培前によく検討しましょう。
- 病害虫の発生や被害の確認をせず、定期的に農薬を散布することを止めましょう。
やむを得ず農薬を散布する場合は周辺の方へのご配慮を
- フェロモン剤による誘引、塗布、樹幹注入や粒剤など、飛散の少ない農薬を活用しましょう。
- 害虫が発生した箇所のみ、必要最小限の散布に留めましょう。
- 風向きやノズルの向きなどに注意し、風の弱い日や人通りの少ない時間帯を選びましょう。
- 対象の植物に適用のある農薬を、ラベルに記載された使用方法・注意事項を守って使いましょう。
- 農薬を使用する目的・散布日時・農薬の種類などを事前に周囲に住んでいる方などへ十分周知しましょう。
- 近隣に学校・通学路がある場合は、学校や保護者などへの連絡も忘れず行いましょう。
- 看板やコーン等で区分けするなど、散布区域に気付かず人が立ち入ることのないよう配慮しましょう。
- 飛散した農薬によって頭痛・不整脈の症状が出る方もいます。農薬をまくときは農薬に敏感な方に十分配慮しましょう。
農薬の飛散軽減、住宅地を含む周辺環境への農薬による影響を防ぐため、ご理解・ご協力いただきますようお願いいたします。