[2024年4月1日]
ID:2597
インフルエンザ菌、特にb型は、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎などの感染症のほか、髄膜炎、敗血症、肺炎などの重篤な全身性の感染症をおこす病原菌です。Hibによる髄膜炎は、5歳未満の人口10万対7.1~8.3とされ、年間約400人が発症し、約11%が予後不良と推定されています。生後4か月~1歳までの乳児が過半数をしめています。
インフルエンザ菌は7種類に分類されますが、重症例は特にb型のためワクチンとしてこのb型が使われています。このワクチンは世界で広く使われており、日本では平成20年12月に接種できるようになりました。
欧米では、ワクチン導入後Hib重症感染症は劇的に減少しました。WHO(世界保健機構)は1198年に乳幼児への定期接種を強く勧告し、世界110カ国で導入され、その効果は高く評価されています。
令和6年4月1日からDPT-IPV-Hib(5種混合)ワクチンが定期化されたため、新たに接種を始める人は、5種混合ワクチンを接種してください。ヒブ単独ワクチンでこれまで接種している人は、ヒブ単独ワクチンで追加接種まで完了するか、5種混合ワクチンへの切り替えを行ってください。
副反応としては局所反応が中心で、発赤(42.4~45.9%)、はれ(9.9~23.1%)、しこり(13.9~21.5%)、痛み(2.5~9.1%)がみられます。全身反応は、不機嫌(8.5~23.0%)、食思不振(4.1~13.2%)、発熱(1.6~4.1%)などがみられます。
☆接種を開始した月齢によって、接種回数が異なります。打ち忘れのないようにご注意ください。
接種開始時期 | 接種回数 | 接種方法 |
接種開始が生後2月~7月に至るまでの場合 | 初回3回 + 追加1回 | <初回> |
<追加> | ||
接種開始が生後7月~12月に至るまでの場合 | 初回2回 + 追加1回 | <初回> |
<追加> | ||
接種開始が生後12月に至った日の翌日~60月までの場合 | 1回 | 5歳になる前日までに1回接種 |