[2025年8月8日]
ID:19945
百日咳菌を原因とする感染症で、一年を通じて発生がみられます。主に小児がかかる感染症ですが、いずれの年齢でもかかる可能性があり、近年は乳幼児期に受けた予防接種の効果が減弱した成人の発病が問題になっています。
乳児は重症化しやすく、肺炎・脳症を合併することがあり、まれに死に至ることもあります。
・患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる百日咳菌を吸い込むことによる「飛まつ感染」
・百日咳菌が付着したものに触れたり、感染者と接触したりすることによる「接触感染」
通常7~10日間程度
経過は3期に分けられ、全経過で約2~3カ月で回復するとされています。
1. カタル期(約2週間持続)
かぜのような症状から始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。
2. 痙咳期(けいがいき)(カタル期の後に約2~3週間持続)
コンコンコンコンと長く咳が続き、咳の後にヒューという笛のような音を立てて息を吸い込むといった特徴的な発作性の咳へと移行していきます。しかし、年齢が小さいほど症状は多様で、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ(顔・唇・爪の色が紫色に見えること)、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。合併症としては肺炎や脳症などもあり特に乳児では注意が必要です。
成人は咳が長期にわたって持続しますが、特徴的な咳が現れることは少ないといわれています。
3. 回復期
発作性の激しい咳は次第に治まっていき、2~3週間で認められなくなります。全経過で約2~3カ月で回復するといわれています。
・百日咳の予防にはワクチンの接種が有効です。
・治療にはマクロライド系抗菌薬が第一選択薬として用いられています。
【参考・引用】
◎厚生労働省(別ウインドウで開く)
◎国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト(別ウインドウで開く)
◎東京都感染症情報センター(別ウインドウで開く)
印西市役所健康子ども部健康増進課感染症予防係
電話: 0476-33-3785
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