[2026年9月7日]
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別所の金龍山宝泉院地蔵寺、通称地蔵尊の仁王門手前にある手水石は、同村の瞽女キヨと若者中が願主となり、享和3年(1803)に奉納されたものです。
瞽女は、盲目の女性旅芸人のことで、歌や物語を聞かせて暮らしを立てていました。近世の諸藩では、越後(新潟県)の高田や駿府(静岡県)などのように瞽女屋敷を与えてこれを保護し、集団生活を行わせ支配するところもありました。前述の高田瞽女は親方と呼ばれる十数人の家持ちの瞽女が座と称する組織を結成し、修行年数の多い瞽女が座元になって座をまとめ、3人くらいの組をつくり、昼は門付け、夜は瞽女宿で村人に歌や物語を聞かせていました。
地蔵尊の手水石には常州(茨城県)鹿島瞽女ヒテ、布鎌押付(栄町)瞽女キヰ、当村瞽女キヨの3人の名と惣深村香取平左衛門、発作村越川五平治、木下宿吉岡七良左衛門の明主などの名が刻まれています。これは、「明主渡り」といって瞽女が名主の家を宿にしていたことを示しています。娯楽の少なかった当時の村人たちは瞽女が来るのを楽しみにしていたようです。
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