[2026年9月7日]
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別所の宝泉院は慈覚大師による創建と伝えられ、かつては七堂伽藍を備え、下寺8か寺を擁する大寺院であったといわれています。現在も宝泉院地蔵寺と地蔵堂などが残されています。
宝泉院には平安後期の刀工、波平行安作とされる宝剣がつたえられており、この剣で慈覚大師が疫神降伏の秘法を修し、17日間祈念したところ国中の悪疫が退散したといわれます。木の箱に入って錦の布を掛けられた宝剣は、秘法として普段開けられることはありません。毎年1月5日・6日の両日、別所、別所新田、宗甫、鳴沢などの檀家の役員が宝泉院に集まって読経したのち、この宝剣を持って村内を巡行します。金剛鈴をならす住職を先頭に宝剣奉持者、札持ち、籠しょいなどの従者が続いて、各家を一軒ずつ廻ります。般若心経を唱えた後、家人一人ずつの頭上に宝剣の箱をかざし、家内安全と厄除けを祈願します。
昭和19年(1944)ころまでは、船橋市の海神地区でも毎年2月23日になると宝剣様を借り受け、地元の地主が大覚院、吉祥院という海神の二大寺院の檀家を巡回して同様の厄除け行事を行っていたといいます。その代わりに、かつて塩の産地であった海神からは毎年1年分の塩が宝泉院に届いたそうです。
その他、柏市の呼塚、篠籠田、松ヶ崎など8地区と茨城県竜ケ崎市の高須、取手市の宮和田などの地区でも「宝剣様」の巡回が行われていたそうです。しかし、昭和20年ころを境に消滅し、現在は別所、鳴沢の両地区のみ巡回するようになっています。
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