[2026年9月7日]
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宗甫にある観音堂は馬頭観音を本尊とし、堂内には馬を描いた絵馬、観音像を拝む絵馬、乳房絵馬など明治初期から大正、昭和初期ごろまでの約100点もの絵馬が奉納されています。
馬を描いた絵馬の中には、馬の病気が流行した際に観音堂から借り受けた絵馬を馬小屋に下げて祈願したところ疫病を逃れたことに感謝して奉納したものなどもあります。宗甫は印西牧を開発した新田村でもあり、幕府から払い下げられる馬を目当てに博労(牛馬の仲買人)が多く行き来したと言います。明治17年に奉納されている木額によれば、この年52ヶ村120名の信者達で競馬を興行しています。
また、観音菩薩は女人の守護仏とされているため、境内には女人構造立の十九夜塔などが並んでいます。
特に宗甫の観音には珍しい「乳房絵馬」が多数奉納されているところも特徴的です。市内はもちろん、現在の栄町や成田市、四街道市、山武市、茨城県利根町、河内町、また埼玉県吉川市などの奉納者の名がみえます。粉ミルクがなかった時代、乳飲み子を育てる母親にとって、母乳の出は子の成長に関わる一大事でした。宗甫の観音様に参詣すると乳の出が良くなるといわれ、遠方からも多くの参拝者が訪れたのです。赤子に乳を飲ませる姿やふくよかな乳房が描かれた絵馬の他、木彫りの立体的な乳房を貼りつけた小絵馬も18点ほど納められています。一つ一つ形の異なる手彫りの乳房絵馬は、子育てに対する女性たちの切実な祈りを今に伝えています。
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