[2022年12月1日]
ID:10034
糖尿病は生活習慣病の代表的なものの1つですが、全身の血管を破壊するため注意が必要な疾患です。治療しない期間が長くなったり、特に他の疾患(肥満・高血圧・脂質代謝異常など)を併発すると、さまざまな合併症を引き起こします。
糖尿病合併症
(末梢血管3大合併症)
(大血管合併症)
この他、肝臓がんをはじめとするがんへの関わりもあります。
糖尿病性腎症は、糖尿病の合併症の1つで、腎機能の低下が進んだ状態をいいます。腎症の約半分が糖尿病を原因とするといわれます。
糖尿病性腎症が進むと腎臓の血管が破壊され、一度破壊された機能は戻りません。その場合、体内に溜めてはいけない不要物を尿として排泄できないので、血液に溜まった老廃物を透析機械で強制的に除去する人工透析が必要となることがあります。
人工透析では、およそ週に3回、1回につき4~5時間をかけて濾過することになり、大変な疲労になります。また、ご本人・家族ともに生活(就労・外出や旅行・介助など)に大きな制限を受けます。老廃物を溜めにくくするために、食事や運動等も著しい制限を受けることになります。
適正なエネルギー量の食事をバランスよく
糖尿病性腎症の診断を受けた場合は
血糖が上昇すると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、糖分の取り込みを助けます。
運動など筋肉を動かすことはこの働きをよくすることにつながります。
身体活動によって最初に使われるエネルギーはブドウ糖なので、食後の血糖が上がり始めた時間に運動をするのが最も効果的ですが、時間を問わず、まずは活動量を増やしましょう。まとまった時間がとれなくても、細切れの運動でも効果は十分にあるといわれています。
生活活動を増やす例…歩行(早歩き)、掃除、子どもやペットの世話、自転車、荷物の運搬など
運動の例…ウォーキング、体操、水泳、ジョギングなどの有酸素運動、筋トレ
有酸素運動は、軽く汗ばみ、息切れがしない程度の強度で行いましょう。
筋トレは筋肉を休める時間も大切なので、週に1から2回行いましょう。
年に1度は健康診査を受診し、数値の変化を確認しましょう。
血糖は食事の影響を受けやすいので、10時間以上の空腹状態が望ましいといわれます。また、脱水状態では血や尿が濃縮され、検査値が悪く出やすいので、甘く無い飲み物を十分にとりましょう。
受診勧奨の判定が出た場合は必ず医療機関を受診しましょう。
医療機関の指示に従い、服薬が必要な場合は忘れずに飲みましょう。服薬が不要となった場合は、生活改善に努め、定期的に検査を受けましょう。
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